スタントマン/スタントウーマン
主人公が、爆発する建物から脱出するシーンや、ガケから飛び降りるシーン……。過激なアクションシーンは、映像作品の華(はな)。作品のクライマックスに使用されることも多い場面であり、制作者側としては、手をぬくわけにはいきません。ですが、派手にすればするほど、俳優たちへの危険は高まっていきます。
そんなときに必要になるのが、危険なシーンを俳優のかわりに担当してくれるスタントマンやスタントウーマン。この職業には資格は必要ありませんが、非常に危険の多い命がけの仕事であるのはいうまでもありません。実際に働こうとする場合は、現役のスタントマンに弟子入りしたり、養成所などに通って実力をつけるなどの下積みが必要になります。また、俳優のかわりに演技をするわけですから、スタントマンには演技力もある程度必要です。しかし、それ以上に必要なのが運動能力。一歩まちがえれば大ケガをするような、特に危険なシーンを担当するわけですから、体力のない人にはこの職業はつとまりません。
スタントマンには、ボディアクションとカーアクションの2つの種類があります。ボディアクションは、斬りあいなどのアクションシーンを、カーアクションは車を使ったアクションをそれぞれ担当します。カーアクションを担当する場合には、精密な運転技術が必要になりますし、ボディアクションを担当する場合には高い演技力が必要になってきます。新人のうちは軽いスタントを中心とした仕事をこなしていきますが、実力と経験を積んでいくうちに、高い技術が要求される命がけのスタントをまかされるようになるでしょう。
スタントマンの収入は、仕事の質や量によって大きく左右されます。実力がある人なら安定した収入が入りますが、仕事がない新人のうちは満足な収入は見こめません。また、スタントマンの就職先は、やはりスタントマンのプロダクション。ほとんどの人がプロダクションに所属して活動しています。
映像作品には多くの裏方がいますが、そのなかでもスタントマンは最も危険な職業。命がけの状況でも、演技を要求されます。とても過酷な仕事なので、生半可な気持ちでは絶対につとまりません。ハリウッド映画のように、世界に配給されるような映画のスタントシーンを担当するようになれば、かなりの収入がはいります。ですが、ケガのリスクを考えた場合、収入面ではけっしてオススメできる職業ではありません。アクションシーンに深くかかわり、お金よりも刺激のある人生を送りたいと強く思っている人こそ、スタントマンに向くといえるでしょう。